裁判所についたら、法廷の場所をロビーの案内板などで確認します。東京地裁などは、建物に入るのに金属探知機を通ったりしますので、予定時間より早めに到着するようにしましょう。指定されている時間よりも少し前に、指定された202号法廷とか、2号法廷などの法廷に入りましょう。
受付の仕方
法廷の中や、法廷の前の廊下に、裁判所の職員さんが出頭者の確認をしていますので、氏名を伝えて裁判の当事者として出頭していることを伝えます。
廊下から法廷の部屋に入ると、裁判官や原告被告の席と、柵を挟んで、傍聴席がありますので、傍聴席に座りましょう。
いきなり、原告席に座ってはいけません。まずは傍聴席に座り、呼ばれるのを待ちます。
口頭弁論期日は、同じ時刻に数件の期日が予定されており、呼ばれた順番で中に入ります。必ずしも自分が1番に呼ばれるわけではありません。
呼ばれるときは事件番号で呼ばれます。事件番号を覚えておくと呼ばれたことがすぐわかります。名前でも呼んでもらえます。
呼ばれたら柵の中に入って原告席に座りましょう。裁判官から見て右側、向かって左側が原告席です。
被告が出席していれば、反対側から被告もさくのなかにはいるでしょう。
期日のやりとり
期日でまず行われることは訴状と答弁書の陳述です。
以下、例えばこんなやりとりです。
裁判官 原告は訴状のとおり陳述しますね。
原告 はい。
裁判官 被告は答弁書のとおり陳述しますね。
被告 はい。
裁判官 証拠の取り調べをしますので、原本があるものは見せてください
原告 はい。
(書記官に証拠の原本を渡す。あらかじめ整理しておくと良いです。)
(裁判官と書記官が提出済みの証拠のコピーと原本を照合する)
裁判官 被告は確認しますか。
被告 はい。
(被告が証拠を確認したのち、書記官に返す、書記官は原告に返す)
裁判官 次に乙号証をお願いします。
被告 はい。(以下略)
裁判官 それで、被告は、リフォーム工事を受けたことは認めるけど、金額が変更されてるはずだということですか。
被告 はい。
裁判官 注文書にあなたの署名がありますが、これにあなたが署名と捺印したことは間違いないですか。
被告 はい。ただ、そのあと工事内容を変更して、金額も減額になっています。
裁判官 その点は答弁書に書かれているとおり、主張するということですね。
被告 はい
裁判官 原告は、今の点について、次回反論しますか?
原告 はい。
この後、次回期日、つまり第2回口頭弁論期日の日程調整をします。ですので、スケジュールがわかるように手帳などを持ってきましょう。
次回期日の日時は、原告に対しても被告に対しても、改めてお知らせはありませんので、しっかりメモしておきましょう。
陳述とは
裁判の原則に、口頭主義というものがあります。これは訴訟上の主張は法廷で口頭でなされなければいけないというものです。
訴状を陳述するとは、訴状に書いてあるとおり陳述しますという意味です。全部読み上げるのも時間がかかるので、書いてあるとおり陳述するということで済ませています。これが口頭主義という建前の驚くべき実態です。
形式的すぎて、いかがなものかとは思いますが、かといって、全部読み上げろ等ということでもありません。ときどき、こういうところに、くってかかる当事者もいますが、あまり意味のあるやりとりではないので、こういうことは気にならない方が幸せかもしれません。