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訴状 訴訟手続

訴状の送達ができなかった場合

投稿日:5月 15, 2019 更新日:

訴状は、必ず被告に送達しないといけないことになっています。

通常、訴状は、訴状に記載した被告の住所に郵便局によって送達されます。

そのため、被告が転居していたり、住所が間違っていると送達ができません。

転居していなくても、書留のように配達しますので、受け取られないと送達できません。

訴状の送達ができずに一定期間経過すると、訴状が郵便局から裁判所に戻ってきてしまいます。

このような場合、裁判所から原告に連絡があり、「○○を理由に、送達ができなかったので、送達方法を検討してください」といった指示があります。送達できない理由は、宛所に尋ね当たらずとか、不在持ち帰りで保管期間経過、受け取り拒否と言うこともあるかもしれません。

このようなとき、場合に応じて、次のように対応します。

休日送達 被告が日曜日なら受け取りそうなとき

再送達の方法は、最終的に裁判所の判断ですが、原告から意見を書面にして提出します。その書面は「上申書」や「再送達上申書」というタイトルで提出します。

被告が個人で平日は働いているので受け取れないと考えられる場合、次のような上申書を提出します。

平成31年(ハ)第○○○○号 
原告 山田太郎
被告 川田次郎
        再送達上申書
                令和元年5月10日
○○簡易裁判所 民事○係 御中

頭書事件について、被告に訴状の送達ができませんでしたが、休日であれば在宅していると思いますので、休日指定で再送達していただきますようお願いいたします。

http://www.courts.go.jp/tokyo/vcms_lf/skk_mail-holiday_9.pdf
上記は、強制執行に関する再送達上申書のひな形ですが、内容的には同じことですので、参考になります。

被告が会社で社長個人の住所に再送達する場合

被告が会社の場合、会社登記で代表者の個人の住所が分かります。そこで、社長個人の住所に再送達することができます。

平成31年(ハ)第○○○○号 
原告 山田太郎
被告 株式会社川田
        再送達上申書
                令和元年5月10日
○○簡易裁判所 民事○係 御中

頭書事件について、被告に訴状の送達ができませんでしたので、下記被告代表者の住所に再送達していただきますようお願いいたします。

被告が個人で職場が分かっているとき

職場に自分あての訴状が届くのは、普通の人ならいやですね。

そのため、就業場所への送達は、住所が不明の場合、住所への送達ができなかった場合に限られます。この場合の再送達の上申書は次の通りです

平成31年(ハ)第○○○○号 
原告 山田太郎
被告 川田次郎
        再送達上申書
                令和元年5月30日
○○簡易裁判所 民事○係 御中

頭書事件について、受け取り拒否のため、被告の住所に訴状の送達ができませんでしたので、下記の被告の就業先に再送達していただきますようお願いいたします。
          記
  ○○市  区  町・・・
   株式会社 ○○○○

住所に送達できず、就業先も不明の時

被告の住所も就業場所も分からないとか、受け取り拒否をしているなどのために、送達ができず、裁判が始まらないのは適切ではありません。

このような場合のため、公示送達と付郵便送達があります。

公示送達  裁判所の掲示板に掲示することで、届いたことにする
付郵便送達  書留郵便で発送することで、届いたことにする(受け取り拒否されてもOK)

この二つは、いずれも、送達にとって最後の手段みたいなものです。

この二つの送達方法の使い分けの基準は、
住所に被告が住んでいるかどうかです。

付郵便送達「受け取らない方が悪い」

付郵便送達は、「受け取らない方が悪い」という発想の制度です。
受け取らない方が悪いので、受け取るかどうかに関係なく、書留郵便で送付した時点で、届いたことにしてしまうのです。

「受け取らない方が悪い」というためには、そこに住んでいることがはっきりしている必要があります。

そのため、付郵便送達を求める上申書では、「調査報告書」を添付し、被告が住所に住んでいることを説明する必要があります。

その上申書、調査報告書は、裁判所ホームページの以下のリンク先の書式が参考になります。
http://www.courts.go.jp/tokyo/vcms_lf/skk_mail-huyuubin_10.pdf

再送達の上申書の記載例としては以下のようになります。

平成31年(ハ)第○○○○号 
原告 山田太郎
被告 川田次郎
        再送達上申書
                令和元年5月30日
○○簡易裁判所 民事○係 御中

頭書事件について、被告住所地への送達が不能となっておりますが、調査報告書記載の通り、被告は住所地に居住しておりますので、書留郵便に付する方法により送達していただきますようお願いいたします。
         

被告の住民票を取得する

書式を見ると、「住民票」を添付することになっていることが分かります。
しかし、住民票などとることができるのでしょうか、このことについては、別記事をご覧ください。

公示送達

公示送達は、裁判所の掲示板に掲示することにおり、届いたことにするという送達方法です。

公示送達を求める場合、「公示送達の申立」をします。その書式は、
http://www.courts.go.jp/sendai/vcms_lf/204005.pd
が参考になります。

この方法をとるためには、付郵便送達とは逆に、被告が住所に住んでないということを説明する必要があります。公示送達の申立の際、「調査報告書」を添付してこのことを説明します。

調査報告書は、こちらの書式が参考になります。
http://www.courts.go.jp/yamaguchi/vcms_lf/20301044.pdf

-訴状, 訴訟手続

執筆者:


  1. 坂井 能大 より:

    とても参考になりました。
    感謝しつつ、Twitterで宣伝させて頂きました。

    ありがとうございました!

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