まず、以下の訴状モデルを見て下さい。
シンプルな事案なら、このように2頁で完成します。
①~⑨の記載を一つずつ確認していけば、簡単に作成できます。
この訴状の書式は、こちらからダウンロードできます。
他サイトの書式
訴状の書式は、裁判所や日弁連等の様々なサイトで書式が公開されています。
日弁連の参考書式がこちらです。
民事訴訟マニュアル(ぎょうせい)のダウンロードページがこちら。
裁判所のHPでも、いくつか書式が出ています。
穴埋め方式の簡単な書式もあり、これが使える場合は、これを使うことも考えられます。
訴状の形式
訴状に使う用紙 →A4判
フォント → 明朝体の12ポイントの等幅フォントが一般的
ページ設定 → 一行37文字、1ページ26行、左側に30mmの余白、ページ数をつける
左側の余白を2カ所ホチキスでとめます。
裁判所は、2穴パンチでファイルします。
なんとなく、ホチキスと穴が重ならないように。
訴状と同時に提出する書類
証拠のコピー
証拠は、法廷でいきなり提出するわけではなく、事前にコピーを提出します。
原告の提出する証拠を甲号証といい、被告の提出する証拠を乙号証といいます。
証拠には提出順に番号を付けます。提出するコピーの余白(通常は右上)に赤字で「甲第1号証」と記載します。手書きで大丈夫です。
証拠説明書
証拠説明書とは、提出する証拠の作成者、作成日、その証拠で何を立証しようとしているのか等を記載する書面です。
付属書類
訴状副本、証拠の写し(コピー)、証拠説明書など、訴状正本と同時に提出する書類を付属書類と言います。
そのほか、原告又は被告が、会社やその他法人の場合、その会社の登記(履歴事項全部証明書等)を提出します。
不動産に関する訴訟については、不動産の登記簿、固定資産評価証明書を提出します。
収入印紙、予納郵券
収入印紙は、民事裁判を起こすのに必要な手数料として、訴状に貼付します。
予納郵券は、訴状など、裁判所が当事者に「送達」という方法で郵送する場合に使う郵送費を切手で納めるものです。
提出セットまとめ
提出時の書類のセットを図解するとこんな感じになります。
ホチキスの止め方
証拠、証拠説明書が、それぞれが2枚以上になるときは、ホチキスで留めます。たとえば、2ページ以上になる契約書を甲1号証の証拠として提出するときは、ばらばらにならないようにホチキスで留めますが、一枚だけの領収書を甲2号証として提出するときは、ホチキスで留めません。もちろん、甲1号証と甲2号証をホチキスで一緒にとめることはしません。
別紙物件目録や別紙図面などは、訴状と一体となるものなので、訴状と一緒に綴じます。
必要部数など
訴状は、正本と被告に送達する副本を提出します。
証拠と証拠説明書も、裁判所用と被告用で2通提出します。
付属書類は、被告には送りませんので1通のみ。
このほか、収入印紙と予納郵券(裁判所が送達するときに使う郵送費用を切手で納めます)を用意しておきましょう。
収入印紙は、訴状に貼り付けますが、正本のみです。
窓口に提出する際は、チェックして受理してもらえる段階で貼る方が良いので、貼らずに持参しましょう。郵送で提出する場合は、正本に貼ります。このとき、消印をしてはいけません。
詳しい解説は、記載事項ごとの解説ページをご覧ください。
① 管轄のある裁判所
② 署名捺印
③ 当事者名を記載
④ 事件名を記載
⑤ 訴額と印紙
⑥ 請求の趣旨
⑦ 請求原因
⑧ 証明方法
⑨ 付属書類
お願いしていた弁護士の先生が急病のために、やむを得ず本人訴訟(医療過誤)になりました。ようやく証拠保全までこぎつけられることになり、訴状作成の段階です。
書式を初め丁寧に説明をして頂いて、本当に助かります。このような方にお会いできて心より感謝申し上げます。
私どもの他にも多くの方のお力にきっとなっていらっしゃると思います。
有難うございます。